今回の第一の目的はもちろん資料展の見学ですが、それと同じくらい楽しみにしていたのが永松行きでした。
何回か行きたいと思いながら、道路が開通していなかったり、十部一峠まで行ったのにゲートに阻まれたりして悔しい思いをしていたのですが、今回はまず間違いなく目的を達成できるだろうという予感はありました。
第一は十部一峠のゲートの封鎖ですが、今回は管理している森林管理署最上支署に前もって電話で確認を取り解除を要請してから行くつもりでしたが、「もう砂防ダム工事も終わったのでいつでも通れますよ」というあっけないほど簡単にOKが取れたので拍子抜けしてしまったほどでした。
それから永松へ行くにはどうしても一人では行けません、やっぱり力強い同行者が必要です、今回も東海林先生に頼らなければ・・・ということで連絡を取り、快く引き受けていただきました。
東京は午後に発ちました、どうしても外せない用事があってそうなったのですが当日と次の日の二泊を寒河江のホテルシンフォニーを予約して出かけました。
天気予報ではまったく雨の心配はなさそうです。しかし家を出る時は小雨模様で家内に駅まで車で送ってもらいました。福島あたりまで来ると、だんだん薄暗くなり、列車の窓に自分の顔が写る頃、板谷峠の山々は黒く、暗くなりかけた空に真っ黒な影となり、それもだんだん空と同化していきやがて区別がつかなくなりました。それでも山を降り、米沢を過ぎると西の空にはほんの少しだけ昼の名残があり、黒い影となった山脈と低く垂れ込めた真っ黒い雲の間に、わずかに夕焼けが残っていて、「明日の天気は大丈夫だ!!」と予感しました。
ホテルに着いたのは午後7時過ぎでした、今回も東海林先生と夕食を取ろうと前もって約束していて、7時半ごろ先生はホテルへ来てくれました、手軽にホテルの食堂で済ませようと思ったのですが、食堂は混んでいて、結局外へ出て夕食を取りました。
先生は車で見えたので、お酒は召し上がらず、例によって私だけ少し飲みました、メニューに非常に珍しい酒が載っており「十四代」と言う銘柄でなかなか飲めない酒だと先生が言うので、少し高かったけれども注文しました。爽やかな喉ごしで、私には少し甘口のように感じました。
次の日
予報どおり、素晴らしいお天気です。少し早めに起きて温泉の朝風呂にゆっくり浸かり、朝食を取ると、なんとなく眠たくなり、ベッドに横になっているうち少し眠ってしまったようです。目を覚ますと8:30でした、先生は9:00に迎えに来てくれることになっているので、慌てて支度をしてロビーに降り、先生を待ちました。
近くにコンビニでもあれば、今日の昼食でも仕入れていこうと思ったのですがフロントで聞いたところ、15分くらい歩かないと無いといわれ、行く途中どこかで停めてもらい、買うことにしました。
9:00ちょうど、先生が迎えに来てくれました。
出発です。お天気が良いので気持ちの良いドライブです、白岩を過ぎ、幸生の集落を過ぎ、あっという間に幸生銅山も過ぎました、昔はここを何時間も掛けて歩いたことが夢のようです、十部一峠には10時少し過ぎに着いてしまいました、寒河江を出てから1時間ほどで来てしまいました。途中すれ違う車が何台かあり、「多分肘折温泉から来たのだろう」という先生の話でした、紅葉はまだ少し早く、所々漆などの木が赤くなっていましたが、全山が紅葉するのは10月末頃になるのではという先生の話で、年々紅葉は遅くなる傾向にあるということでした、赤くなる前に葉が落ちてしまう木々もあり、異常気象の影響がこんな深山にも出てきているようで心配です。次ページへ続きます

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永松・幸生銅山資料展 1